
POSTED on2025.10.08
天然香水の新基準を打ち立てる「Abel」が大規模リブランディング、バイオテクノロジーで実現する100%ナチュラルフレグランスの進化
日本初のニッチフレグランス専門店として知られる「NOSE SHOP(ノーズショップ)」が、創業当初から取り扱うニュージーランド発のフレグランスブランド「Abel(アベル)」のリブランディングを発表した。2025年10月8日(水)より伊勢丹新宿メンズ館で開催される「サロン ド パルファン 2025 @ISETAN MEN’S」にて世界先行ローンチされ、NOSE SHOP各店舗では10月15日(水)より順次展開。
ワイン醸造家が挑んだ「不可能」への挑戦
Abelの物語は、2013年、元ワイン醸造家フランシス・シューマック氏の情熱から始まった。当時、多くの専門家が不可能だと考えていた「100%天然成分による香水」の創作という壮大な挑戦。彼女はマスターパフューマーのアイザック・シンクレア氏とタッグを組み、この夢を現実のものとした。
フランシス氏は自身の哲学をこう語る。「たとえば、98%がオーガニック食材で作られたケーキに、残りの2%に着色料や保存料を入れるでしょうか?絶対にそんなことはしません。これが私たちが100%天然成分を基準にしている理由です」。この純粋な信念が、Abelのすべての製品づくりの根源となっている。
バイオテクノロジーがもたらすフレグランス革命
今回のリブランディングの核心は、最新のバイオテクノロジーとアップサイクル原料の革新的な使用にある。Abelは「世界最高の天然香水を作る」というコアバリューを「再生可能で生分解性を持つ、完全なる天然香水の創造」へと深化させた。
マスターパフューマーのアイザック・シンクレア氏は、最新テクノロジーを駆使して自然の力を最大限に引き出す独自の調香技術を確立。石油化学由来の合成香料を一切使用せず、サステナブルでロングラスティングな香りを実現した。さらに、パートナーの調香師ファニー・グラウ氏との協力のもと、全製品の処方を改良し、賦香率を37%へと向上。香り立ち、持続性、そして香りが持つ個性を一新している。
「大手企業もいずれはバイオテクノロジーに取り組むでしょうが、まだその先導はしていません」というシンクレア氏の言葉には、革新者としての自負が滲む。香水業界の”化石燃料時代”を終わらせる、これは静かな革命なのだ。
徹底したサステナビリティへの誓い
Abelの革新性は香りだけにとどまらない。美しさや機能性を一切妥協することなく、徹底した倫理観を貫いている点も特筆すべきだろう。
新製品をリリースする際には、必ず既存の1製品をより環境負荷の少ない処方とパッケージに進化させる「1イン1アウト」ポリシーを採用。パッケージにはFSC認証を受けた100%再生紙と植物性染料、大豆ベースのインクを使用し、ボトルには20%再生ガラス、キャップには家庭でコンポスト可能なバイオテック素材を採用している。
さらに、国際的なクルエルティフリー認証機関であるリーピングバニー認証を取得し、動物実験を一切行わない倫理的な製品開発を実現している。
多彩なラインアップで表現される香りの世界
リブランディング後のラインアップは全10種。オードパルファム9種と、NOSE SHOP限定のパフュームキット1種が展開される。価格は6ml 5,940円、50ml 27,500円(税込)。
ベストセラーの「シアンノリ」は、海からインスピレーションを得た独創的な香り。海苔の爽やかな導入から、ピーチとタンジェリンの夕陽のような甘みへと移り変わり、バイオテクノロジーで作られた植物性ムスクが持続する潮風の香りを演出する。
もう一つのベストセラー「ランドリー デイ」は、春の朝陽に照らされた洗濯物が揺れる爽やかな日常の風景を表現。最先端技術を活用したナチュラル原料で描いた、五感を刺激する緑豊かで太陽に満ちた香りだ。
その他、官能的な「コバルトアンバー」、落ち着きのあるウッディ調の「グリーンシダー」、現代的に解釈されたフローラルの「ピンクアイリス」、低アレルギー性の「ナーチャー」、加齢とホルモンの変化に寄り添う「ポーズ」、スモーキーな余韻が魅力の「コートチェック」、そしてパリのアパルトマンを想起させる洗練された「アパートメント」と、多彩な香りの世界が広がる。
日本の香水文化を牽引するNOSE SHOP
かつて”香水砂漠”と呼ばれた日本に、新しい香りの風を吹き込んだNOSE SHOP。2017年8月、日本初のニッチフレグランス専門店としてスタートし、現在は東京、大阪、名古屋など主要都市を中心に14店舗を展開している。
高級ブランドのイメージや専門知識が必要というイメージを払拭し、香水初心者から愛好家まで、誰もが自由で気軽に楽しめる空間を提供。世界中の新進気鋭なフレグランスブランドを独自の視点でセレクトし、最上級の香りと共に暮らす喜びや楽しさを届けている。
今回のAbelのリブランディングは、天然香水の概念を根底から覆す試みと言えるだろう。創業者のビジョン、熟練調香師の技術、そして天然素材とバイオテクノロジーの融合が、フレグランスの新しい未来を切り拓いていく。それは単なるトレンドではなく、業界の新たな基準となるべき、確かな一歩である。
商品情報
発売日:2025年10月15日(水)
世界先行発売:2025年10月8日(水)「サロン ド パルファン 2025 @ISETAN MEN’S」
価格:オードパルファム 6ml 5,940円、50ml 27,500円/パフュームキット 6ml×3種 14,300円(すべて税込)
取扱店舗:NOSE SHOP各店舗(新宿、有楽町、池袋、麻布台、高輪、横浜、名古屋、大阪、札幌、福岡ほか)、オンラインストア